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ゆうとく薬局
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検査の数値について(平成25年4月)

検査の種類
検体検査 生体検査
採取した検体を分析します。 身体を直接検査します。
物理学的検査
尿や血液の成分や性質を科学的に分析する。
形態学検査
組織や細胞などを顕微鏡で観察する。
免疫・血清学的検査
細菌や抗原を調べる。
生理学的検査
血圧、心電図、脈拍、脳波、筋電図、肺機能検査など身体の生理的反応や機能を測定する。
負荷機能検査
一定の負荷を与えて測定し、臓器の状態などを診断する。
内視鏡検査
内視鏡を挿入して、気管支や食道、胃、胆道、大腸などを調べる。
画像診断
X線、超音波、電磁波などを利用して、頭部、胸部、腹部などの画像を観察する。
  1. 身体測定
  2. 血圧測定
  3. 血液一般検査
  4. 血液脂質検査
  5. 肝機能検査
  6. 糖尿病検査
  7. 腎臓病・痛風の検査
  8. 尿・便の検査
  9. その他の検査
1.身体測定
 身長と体重を測定する最大の目的は、肥満度を測ることにあります。その基準としてBMI(肥満指数)がよく用いられます。
BMI=体重(Kg)÷身長(m)÷身長(m)⇒BMI早見表
 このBMIが男女とも22のときに高血圧、高脂血症、肝障害、耐糖能障害などの有病率がもっとも低くなると言われています。
 そこで、BMI=22となる体重を理想としたのが標準体重です。
標準体重(Kg)=身長(m)X身長(m)X22
BMIと肥満の判定

<18.5       低体重
≧18.5〜25>   普通体重
≧25〜30>    肥満1度
≧30〜35>    肥満2度
≧35〜40>    肥満3度
≧40         肥満4度
2.血圧測定
 血圧の測定は、最も簡単に心臓の働きをチェックできる検査で、主に高血圧早期発見のために行います。
 血圧が高い状態が続くと、心臓や血管の負担が大きくなり、脳卒中や心筋梗塞などの心臓病・腎臓病などを起こす危険性が高くなります。
一般的に高血圧の基準・分類は下記のようになりますが、個人差もありますので、詳しくは医師にご相談ください。
正常血圧     130/85mmHg以下
正常高値血圧  140/90mmHg以下
軽症高血圧    160/100mmHg以下
中等症高血圧  180/110mmHg以下
重症高血圧    それ以上
家庭血圧を測りましょう。
  • 家庭血圧を測ると、あなたの健康状態に関する、様々な情報が得られます。
  • 脳卒中や心筋梗塞の予防のためにも、朝と晩に少なくとも1回ずつ測りましょう。
  • 測定した血圧はすべて記録し、主治医と相談しましょう。
  • 家庭血圧では、135/85mmHg以上が高血圧とされています。
血圧の測り方
  • 上腕で測るタイプの血圧計がより正確とされ、薦められています。手首や指で測るものも普及されていますが、できるだけ上腕で測るものをもとめられることをお勧めいたします。
  • 腕帯の位置が心臓の高さにくるよう、枕などを使って調節してください。
  • はおきてから一時間以内、排尿を済ませてから、1〜2分安静にした後に測ってください。(一般的に食事やお薬の前です。)
  • は就寝前に、1〜2分座って安静にした後に測ってください。(食後すぐや、入浴後は避けてください)
  • 血圧手帳は、薬局においてありますので、是非ご活用ください。 
3.血液一般検査
 血液は体内をくまなく循環しているため、血液中に体内の変化がいち早く現れます。血液を検査することにより、自覚症状が現れる前に生活習慣病やそのほかの疾患を発見することができます。
血液一般検査の基準値
赤血球数(RBC) ヘモグロビン量(Hb) ヘマトクリット値(Ht) 白血球数(WBC) 血小板数(Plt)
男性 410万〜530万個/μl 14〜18g/dl 36.0〜48.0% 3200〜8500個/μl 13.0〜34.9万個/μl
女性 380万〜480万個/μl 12〜16g/dl 34.0〜43.0%
赤血球数(RBC)・ヘモグロビン量・ヘマトクリット値
 赤血球は、肺で取り込まれた酸素を全身の組織に運んでいます。
  成人男性は、1mm3中に410〜530万個、女性は380万〜480万個で、男性は410万個以下、女性で380万個以下だと貧血と診断されます。
 
ヘモグロビンは、赤血球の成分のひとつで、全身に酸素を運び、いらない二酸化炭素を運び去るという大切な役目を果たしています。
  男性は、14g以下、女性は12g以下で貧血の診断をします。
 また、
ヘマトクリット値とは、血液に占める赤血球の容積の割合を%で示した値です。
  男性で35%以下、女性で30%以下くらいを目安に貧血の判断をしますが、一般的には、 これらの数値を総合して、貧血の有無を調べます。

 血清鉄(肝臓や脾臓で貯蔵された鉄を骨髄に運んでいる状態のもの)は、正常値は血清100mlあたり80〜120μgです。鉄欠乏性貧血の方は、この血清鉄が80μg以下となっています。
白血球数(WBC)
 主に免疫をつかさどる細胞で、外から入ってきたバイ菌などを殺してしまう働きがあります。体内に異物(細菌など)が侵入した場合、その数を増加させて身体を外敵から守ろうとします。
 
●基準値を上回る
  感染症などの炎症性疾患、白血病などの可能性あり。
 
●基準値を下回る
  細菌などに対する感染防御率の低下、膠原病・再生不良性貧血などの可能性あり。

血小板数(Plt)
 傷口などに集まって血液を固める大切な役割をします。
 
●基準値を上回る
  白血病・鉄欠乏性貧血・悪性腫瘍などの可能性あり。
 
●基準値を下回る
  悪性貧血・特発性血小板減少性紫斑病・肝硬変などの可能性あり。
 
4.血液脂質検査
 悪玉コレステロールが増えると、コレステロールが血管壁にたまりやすくなり、血栓ができやすい状態になります。そうすると、動脈の内壁はだんだんと厚くなっていき、血管の内側が狭くなり、つまりやすくなっていきます。
 このようにして血管が硬くなって弾力がなくなるのが動脈硬化です。血液中の脂肪を検査することによって動脈硬化の危険性がわかります。

血液脂質検査の基準値
総コレステロール LDLコレステロール HDLコレステロール 中性脂肪(トリグリセリド)
140〜219mg/dl 60〜139mg/dl 40〜99mg/dl   〜149mg/dl
総コレステロール
 コレステロールは肝臓で合成され、細胞膜の重要な構成成分であるとともに、胆汁酸やホルモン、ビタミンDなどの原料として欠かせないものです。
 コレステロールにはカイロミクロン、超低比重(VLDL)、低比重(LDL)、高比重(HDL)の4種類があります。

 一般的に、空腹時の総コレステロールが220mg/dl以上だと「高コレステロール血症」と呼ばれます。
LDLコレステロール
 LDLコレステロールは、コレステロールを全身の細胞に運ぶ重要な役割を持っていますが、増えすぎると血管壁に付着して動脈硬化を進行させるため、「悪玉コレステロール」と呼ばれています。
HDLコレステロール
 HDLコレステロールは、細胞内や動脈内にある不要なコレステロールを取り込んで、肝臓に戻すという役割を果たしています。動脈硬化を防ぐという意味合いで「善玉コレステロール」と呼ばれています。
中性脂肪(トリグリセリド)
 血液中に中性脂肪が増えすぎると善玉コレステロールが減り、その結果悪玉コレステロールが増え、コレステロールが血管壁にたまりやすくなります。
5.肝機能検査
 肝臓は臓器の中で最も大きく、多くの役割をもっているため数種類の検査を組み合わせて総合的に判断します。
肝機能検査の基準値
GOT(AST) GPT(ALT) γ-GTP
〜35IU/I 〜35IU/I 〜55IU/I
GOT(AST)・GPT(ALT)
 肝細胞に含まれる酵素の一つで、肝臓に炎症などの障害が起こると肝細胞が壊れて血液中に流れ出します。正常な人でも少量は血液中に存在しますが、肝臓に障害が起こると増加します。
γ-GTP
 アルコール性肝障害の診断、経過観察に欠かせない検査です。
 肝機能検査のなかで、これだけが高いという方は、たいてい常習飲酒者で、この場合は、アルコールを止めることで急速に改善します。
6.糖尿病検査
 糖尿病は遺伝的な要素のほかに、過食、肥満、運動不足、ストレスなどの良くない生活習慣で発症率が上がります。糖尿病が発症する疑いのある方は生活習慣を改め、食事や運動などに気をつけましょう
糖尿病検査の基準値
空腹時血糖値 HbA1c
〜109mg/dl 〜5.8%
空腹時血糖値
 糖尿病のほか、すい臓や甲状腺などの病気を発見する手がかりにします。インスリンというホルモンが不足すると高血糖となります。
 
●126mg/dl以上
  糖尿病の疑い
 
●110〜125mg/d
  「境界型」とされ、経過観察、生活習慣の改善が必要。
  ブドウ糖負荷試験、HbA1cなどの血液検査を受け、それらの値とあわせて判断する。

HbA1c
 過去1〜2ヶ月の血糖の平均的な状態を知ることができ、糖尿病の診断や糖尿病の人の血糖コントロールの指標として用いられます。
 
●6.0%以上
  糖尿病の疑いあり。他の検査値とあわせて診断する。
7.腎臓病・痛風の検査
 腎臓病の多くは、尿検査によってチェックできますが、血液検査でも次のことがわかります。
腎臓病・痛風の検査の基準値
クレアチニン値 尿酸値
男性 〜1.1mg/dl 〜7.0mg/dl
女性 〜0.8mg/dl
クレアチニン値
 腎臓の病気が発見できます。
 血液中の老廃物で腎臓から尿中に排泄されますが、腎臓の働きが悪くなると血液中に残り高い値を示します。
 
●基準を上回る
  腎機能の障害が考えられる。
  精密検査を行い、原因となっている病気の確定、治療が必要。

尿酸値
 尿酸は腎臓を通して排泄されますが、暴飲暴食などによって増加します。その尿酸が結晶となって関節にたまり炎症を起こして激しい痛みを生じることがあります。その症状を痛風発作といいます。
 
●基準値を上回る
  高尿酸血症と診断される。
  症状が現れなくても、食事療法、軽い運動、ストレスの発散を心がける。
8.尿・便の検査
いずれの検査も陰性(-)の場合「異常なし」と診断されます。
尿タンパク
 腎臓、尿路系の病気が発見できます。
 ●陽性(+)
  異常あり。
  正常なら尿に出るタンパクはほんのわずかですが、腎臓や尿路に障害があると、多量のタンパクがもれ、タンパク尿となります。

便潜血反応
 消化管の潰瘍、ポリープ、癌、痔などが発見できます。
 
●陽性(+)
  異常あり。
  口から肛門までの器官や臓器に出血があるときに便に血液が混ざります。

尿潜血
 膀胱炎、腎臓や尿管の結石が発見できます。
 
●陽性(+)
  異常あり。
  腎臓や尿管、膀胱など尿の通り道となる臓器に異常があるため、尿の中に赤血球が混ざります。
9.そのほかの検査
眼底検査
 高血圧や動脈硬化、糖尿病、腎炎、脳卒中、脳腫瘍などの血管に関する病気を調べることができます。
胸部X線検査
 肺がんの早期発見をはじめ、肺炎や気管支炎、心臓肥大などを調べることができます。
CTスキャン
 頭部や胸部など、従来の検査方法では不明だった部分の映像化が可能で、脳腫瘍や脳出血、脳梗塞などの比較的難しい疾患を調べることができます
心電図検査
 心臓の収縮や拡張が正常に行われているかなど、冠状動脈の硬化や心筋そのものの異常を調べることができます。
超音波(エコー)検査
 最も安全で手軽な検査で、肝臓、胆嚢、すい臓、脾臓、腎臓などの腹部の様々な異常を知ることができます。